日差しの強い日や外をたくさん歩いたとき、体は汗をそれほどかいていないのに、”鼻の下は大量の汗をかいていた”という経験はありませんか。
顔に汗をかくと、人に見られて恥ずかしかったり、メイクが崩れてしまったりするため、多くの方が避けたいと思っているのではないでしょうか。
本記事では、「鼻の下の汗が多い原因」や「汗を抑える方法」について解説いたします。
鼻の下の汗が多いのはなぜ?
ほかの部位よりも、鼻の下にかく汗の量が多いのには、ちゃんとした理由があります。
人によって多少の違いはありますが、一般的には、「汗腺が多い」「運動不足」「遺伝」の3つが原因だと言われています。
鼻の下の汗が多い理由①汗腺が多い
汗腺とは、字の如く「汗を分泌する腺」のこと。
体の全身にある「エクリン腺」と、局所にある「アポクリン腺」の2つからなっています。
特に、心臓に近い顔や脇には汗腺が多くあるので、鼻の下は汗が多くなります。
鼻の下の汗が多い理由②運動不足
汗をかくのは、体温を調節するためです。
しかし、運動不足になると体に熱がこもりやすくなるため、体は発汗することによって体温を調整しようとします。
そのため、普段から汗をかく習慣がない方は、比較的汗の量が増え、汗腺が多い鼻の下に汗を多くかく傾向があります。
鼻の下の汗が多い理由③遺伝
遺伝といっても、親が汗をかきやすいから自分も汗をかきやすいということではありません。
ここでいう遺伝とは、「汗腺の大きさや数」のことです。
遺伝によって汗腺の数が多くできた場合に、鼻の下の汗が多くなる可能性があります。
また、汗腺の数は大人になってから増えることはなく、生まれてから2~3歳頃までに決まり、生活環境によっても異なると言われているんですよ。
鼻の下の汗を止める・抑える方法
せっかくメイクをして出かけても、気が付けば汗でメイクがドロドロになっていた…なんてことになったら悲しいですよね。
そんな時にさっとできる、鼻の下の汗を止める・抑える方法を5つご紹介します。
鼻の下の汗を止める・抑える方法①首を冷やす
最も一般的なのは、保冷剤や濡れたタオルなどで首を冷やす方法です。
汗をかくのは、体温を調節する(体温を下げる)ためです。
首周りにある大きな血管を冷やすことで、体温を効率よく下げることができ、その結果、汗をすぐに止めることができます。
首以外に、顔や脇などを冷やしても同様の効果がありますよ。
鼻の下の汗を止める・抑える方法②半側発汗を利用する
「半側発汗(はんそくはっかん)」とは、体の反射のうちのひとつ。
体の一部を圧迫することで、圧迫している側の汗が減り、反対側の発汗が増えます。
今回のケースにあてはめると、鼻の下(顔)に汗をかかないようにするため、上半身(アンダーバストあたり)を紐のようなもので圧迫しておくことで、上半身からの発汗を抑えることができるというもの。
舞台役者さんは、舞台上で照明を浴びていると顔に汗をかきやすいことから、衣装の下で、半側発汗を利用している方が多いと言われています。
半側発汗が簡単にできるように、専用の帯もあるんです!
帯といっても、普段の洋服の下で使用することができますよ♪
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鼻の下の汗を止める・抑える方法③ツボを刺激する
冷やすものや圧迫する紐などがないときは、「大包(だいほう)」というツボを刺激するのがおすすめです。
大包は、脇の下・胸部の側面にあります。
このツボを指でじっくりと刺激することで、顔や脇の汗を抑えるだけでなく、体の倦怠感も緩和することができるため、覚えておくと便利です。
舞妓さんや着物を着ている方が、暑い季節でも顔に汗をかきにくいのは、帯でこのツボを刺激しているからだと言われています。
鼻の下の汗を止める・抑える方法④漢方を服用する
普段の生活のなかで体の内側から改善したいという方は、漢方を服用するのがおすすめです。
即効性はありませんが、時間をかけて体質を変えていくことで効果が実感できます。
ただし、汗をかく理由別に服用する漢方が異なりますので、「暑さによる体温調節」「緊張からくる発汗」「自律神経の乱れによるストレス」など、なぜ汗をかくのかをきちんと把握しておくことが大切です。
顔汗(鼻の下の汗)に効果的な漢方は、主に以下のとおりです。
- 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
- 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
- 桂枝加黄耆湯(けいしかおうぎとう)
漢方を取り扱っている薬局やドラッグストアなどで手に入れることが可能なので、気になる方は一度探してみてください。
鼻の下の汗を止める・抑える方法⑤顔汗用の制汗ジェルを使う
朝出掛ける前にさっとケアをしておきたいという方は、顔汗用の制汗ジェルを使うのもひとつの方法です。
朝塗っておくだけで1日中汗を抑えてくれる商品が数多く発売されていることから、どなたでも手軽に入手・対策できるのが魅力です。
また、外出中汗が気になったときも時間をかけずに対処することができるので、忙しい方でも使いやすいという特徴があります。
まとめ
日常生活のなかで、多くの人がきっと一度は悩んだことがある顔汗。
「体質だから仕方がない」と諦めていた方も多いのではないでしょうか。
遺伝による汗腺の数を減らすことはできませんが、さまざまな方法で、鼻の下の汗を抑えることはできます。
今回ご紹介した対処法を試しながら、自分に合った方法を身に付けて、汗をかきやすい季節を乗り切ってくださいね。