甘酸っぱくて見た目もかわいいいちごは、大人も子供も大好きな食べ物のひとつですよね。
でも、いちごを食べようとしたらカビが生えていた!ということも起こりがち。
こんな時、「カビたいちごの周りのいちごは食べても大丈夫?」「気付かずに食べちゃった!どうしよう」と心配になりますよね。
この記事では、そんな疑問にお答えしつつ、カビを生やさないための対策法についても紹介していきます。
カビの生えたいちごを食べてしまったけど大丈夫?
よく見ずにいちごを口に入れたら変な味がして、カビたいちごを食べてしまったことに気づいた……なんて時は不安になりますね。
でも、少しの量のカビであれば食中毒になったりお腹を下したりすることはありません。
健康な人の場合は免疫力の方がカビの毒性よりも強いので、健康に深刻な害が及ぶことは、基本的にはありません。
ただし、高齢の方や小さなお子さん、妊娠中の方などの免疫力の弱い方や、お腹を下しやすい方は注意が必要です。
健康な人であっても、食べ物の傷みの原因となるカビを食べることは、体によくありません。
「食べてしまっても大丈夫」だけれど、「あえて食べる」ことはおすすめできません。
カビたいちごを見つけてしまったら、もったいないけれど食べずに捨てましょう。
もし口に入れてしまった時は、すぐに口から出せればいいですが、飲み込んでしまったとしても吐く必要はありません。
しばらく体調を見て、もし体調に異変が出てきたら病院へ。
カビの生えたいちごと同じパックのいちごは食べられる?
カビが生えたいちごと同じパックに入っていたいちごは、食べてもいいのでしょうか?
結論からいうと、食べずに捨てるのが正解です。
見た目に問題がなくても、カビの胞子がくっついてしまっている可能性があります。
また、カビは菌糸という根を張っているので、カビの見える部分だけを取り除いても、中まで広がったカビを完全に取り去ることはできません。
カビが一部分にだけ生えているように見えても、実はもっと広く深い範囲がカビにやられている可能性があります。
加熱してジャムにしたら大丈夫かな?とも考えたくなりますが、残念ながら、それもおすすめできません。
カビの種類によっては、熱に強く、加熱したとしても死滅しないことがあるのです。
もったいないけれど、パックの中のいちごに少しでもカビが生えていたら、そのパックのいちごは全て食べられないと考えた方がいいでしょう。
いちごに生えるカビの種類と原因
いちごに生えるカビの原因としては、「いちごの病気」「傷ついたところに菌が付着」の2つが考えられます。
いちごに生えるカビの原因①いちごの病気のせい
いちごにカビを生やす病気として、「うどん粉病」と「灰色カビ病」があります。
いちごの実やヘタに、白くふわふわした綿毛のようなカビや、うどんの粉のようなものがついていた場合は、「うどん粉病」が原因の可能性があります。
白ではなく黒や灰色、少し緑っぽい色のカビが生えることもあります。
この場合は「灰色カビ病」かもしれません。
この病気は、栽培している間の日当たり具合や湿度などの環境条件がよくない時に発生すると言われています。
どちらも植物に起こりやすい病気ですが、人間が感染することはありません。
いちごに生えるカビの原因②傷がついたところに菌が付着した
栽培中だけではなく、収穫してから食べるまでの間にカビの原因がある場合も。
輸送中や陳列中に、水分や温度といった環境条件が悪かったり、衝撃を受けていちごが傷ついたりすると、傷んだところからカビの菌が侵入します。
いちごはとてもデリケートなので、以下のような状態は厳禁です。
自宅で保存している間だけではなく、お店での陳列状態や、持ち帰る間の状態にも気を付けましょう。
いちごが傷んでしまう保存方法
- 常温で保存(20~30℃)
- 湿度が高いところや、水分が付いた状態での保存
- いちごが密接している状態での保存
- 外からの衝撃
いちごについている白い毛・黒や茶色の短い毛はカビ?
いちごの表面の白・黒・茶色などの短い毛のようなものは、カビではなく「めしべ」です。
一部ではなく表面に均一に、ひげのように生えているので、カビとの見分けはつくはず。
このめしべは取れやすいので、たくさんついているほど、収穫してから間もない新鮮なものという目安になります。
もちろん、たくさん食べても全く問題ありません。
いちごにカビが生えないようにするための対策
もう悔しい思いをしないよう、買って来たいちごのカビ対策をチェックしましょう!
いちごにカビが生えないようにする対策①良いいちごの見分け方を知る
勝負はいちごを買う時から始まっています。
パック全体を見て、カビているいちごや傷んでいるいちごがないかチェックします。
底にあるいちごほど傷みやすいので、熟れすぎていたり汁がにじんでいたりしないか、パックの下からも忘れず見て下さい。
万が一、パック自体が他のパックの下になっていた場合は、上のパックを取るのが鉄則です。
でも、そういった陳列をしているお店は商品の状態にあまり気を使っていない可能性も。
信頼できるお店で買うのも大切なポイントです。
いちごにカビが生えないようにするための対策②正しい保存方法を知る
買ってきたらすぐに冷蔵保存します。
この時、絶対にしてはいけないことが「水洗い」と「ヘタを取ること」です。
水分が残っているとカビやすくなりますし、ヘタを取る時に小さな傷がついてそこから傷んでしまうこともあります。
気になる時は、キッチンペーパーや柔らかい布でそっとおさえるくらいにしておきましょう。
できれば口を閉められる保存用の袋や容器に入れ替えて、いちご同士が重ならない、平らな状態で保存するのがおすすめです。
条件がよければ、パックのままで3日、入れ替えた場合は5日ほど保存できるとされています。
ヘタを下にするとさらに鮮度を保てるので、高さのある容器に入れる時はぜひそのようにしてくださいね。
より万全を期したい方は、一粒ずつキッチンペーパーでくるんであげてください。
もっと長く保存したい時は冷凍しましょう。
いちごを冷凍すると甘みが弱く、水っぽくなってしまうのですが、凍ったまま食べたり、ジャムやスムージーなどに加工したりすると美味しくいただけます。
冷凍する場合は、水洗いしてヘタを取ってから保存容器に入れて冷凍庫へ。
この時、水洗いの後にヘタを取るほうが、洗っている時にいちごの栄養が流れにくくなるそうです。
水気が付いたままだと、いちご同士がくっついたり、解凍した時に余計に水っぽくなったりしてしまうので、きちんとふき取って下さいね。
しなびている場合は、水やレモン汁を入れた水に15分ほどひたしてあげるといいそうです。
砂糖をまぶしてから冷凍するのもおすすめです。
甘味が足されるだけではなく、いちご同士がくっつきにくくなるというメリットもあります。
冷凍したいちごは1ヶ月くらいを目安に食べきりましょう。
いちごにカビが生えていたらお店に返品できる?
スーパーなど、お店で買ってきたいちごにカビが生えていたら、すぐお店に連絡しましょう。
返品や交換をしてもらえる可能性が高いです!
買ってきてすぐにカビが生えたり増えたりすることは考えにくいので、購入した時点ですでにカビが生えていたのなら、返品や交換に応じてくれるお店は多いはずです。
まとめ
いちごのカビについてお伝えしてきました。
美味しくて栄養もたっぷりだけど、とてもデリケートで傷みやすいいちご。
カビも生えやすいですが、選び方や保管の仕方次第でカビを生えにくくできることが分かりました。
とは言え、一番いいのは買ってきたら早めに食べること。
新鮮なうちに美味しくいただきましょう!