ツバメが巣作りをやめた理由は、巣作りに適さない環境だと分かったからです。
巣作りを一度やめたら、そこに戻ってくる可能性は低いです。
ツバメが巣作りに好む場所や、巣作りを助ける人工巣についても解説します。
ツバメが巣作りをやめた理由は?
ツバメが巣作りをやめてしまうのは、作っている途中で、巣作りに適さない環境だと分かったためです。
卵やヒナを育てる場所である巣は、外敵や雨風を防げる安全な場所でないといけません。
だから、もし巣作り中にヘビやカラスなどの外敵の気配を感じたり、雨や風を遮るものがなかったりして「ここは危険だ」とわかると、巣作りをやめることもあります。
雨風をしのげないと巣の材料である泥も乾きにくく、作るのも大変ですよね。
また、泥がつきにくくなる加工をされた壁もあります。
最初は気付かなくても、作り始めて壁に泥がつきにくいと分かったら、やはり途中で巣作りをやめざるを得ないでしょう。
ツバメが巣作りをやめたら戻ってこない?
一度作るのをやめた巣にツバメが戻ってくることはあまり期待できません。
ツバメは、既にある巣に戻ってきたり、他のツバメが作った巣を利用したりもします。
巣が残っているということは子育てをしたという証なので、ツバメにとって好ましい環境という目印になるのです。
途中で作るのを放棄したなら、そこにツバメにとっての危険(外敵や雨風など)があったということ。
もし戻ってきたとしても、また途中で去ってしまうかもしれません。
とはいえ、戻ってくることが絶対にないわけでもないようなので、ツバメ次第とも言えます。
一度去ってから周りの環境が変わっていれば戻ってくることも考えられます。
また来てほしい時は、外敵や雨風などを避けられるように整えてあげるといいかもしれません。
ツバメが巣作りに好む場所とは
ツバメの巣作りに適しているのは、「ある程度凸凹があって泥がはがれにくく、風通しがよく、雨風をしのげて、人通りが多い」場所です。
つるつるした場所よりも凹凸している場所のほうが泥がくっつきやすいですし、完成した巣が落ちにくい場所であることも必須条件です。
泥を乾かすためには通気性と日当たりの良さ、雨風のしのぎやすさも肝心です。
ただし暑すぎる場所は苦手なので、日当たりがよくても暑くなりすぎず、湿度の少ない屋根のあるような場所を好みます。
人通りが多いことも重要なポイントです。
ツバメの外敵であるカラス、ヘビ、猫、キツネなどですが、人間の多い場所ではこうした動物に出会う確率は低くなります。
野生動物は人目を嫌う印象がありますが、ツバメは人間は害のないものととらえていて、むしろガードマンとすら思っているような節があります。
木や電線など、飛ぶ時に障害となるようなものが少ない場所なら更に好まれやすいです。
住宅やお店の軒下、駅の構内といった場所にツバメが巣を作ることが多いのも、これで納得ですよね。
ツバメの巣作りを人工巣で助ける方法
もし完成物と思われる巣が落ちていたり、ツバメが巣立った後に巣やその痕跡が残っていたりしたら、近くに人工の巣を設置してあげると、ツバメがまたそこで巣作りをしてくれるかもしれません。
この方法は、ツバメの巣作りを手助けするだけでなく、「作ってほしくない場所」に巣を作られにくくなるという効果も期待できます。
インターネットで検索すれば人工巣を販売している保護団体も、コルク粘土やカップラーメンの空き容器などを利用して自分で手作りする方法も見つかります。
古い巣が落ちていたらそれも利用できるので、その場合は、もう落ちないように巣台を設けてあげるといいですね。
人工巣は、玄関の軒下など、先ほど解説したようなツバメが好む環境の場所に取り付けます。
ツバメが来てくれた後に、フンの被害で困ったことにならないよう、設置する場所はよく吟味しましょう。
もし、巣の周りに、猫などの足場になるようなものやヘビの入りやすい隙間などがあれば、撤去したり塞いだりすることも忘れずに。
近くに巣を作られたくない場所がある場合は、その場所にネットを張るなど巣作り防止をしておくのがおすすめです。
人工巣は落ちないようにしっかりと固定します。
壁につける方法は落ちやすいので、できれば軒下のでっぱりなど、巣の支えになるような場所を利用するといいですね。
もちろん、人工巣を作ったからといって必ずツバメが来てくれるわけでもありませんし、そもそもツバメをあまり見ないような場所に人工巣を置いても、ツバメを呼ぶことはできません。
まとめ:ツバメが巣作りをやめた理由は?やめたら戻ってこない?巣を作るのに好む場所や人工巣についても紹介
今回はツバメが巣作りをやめてしまう理由などを解説しました。
ツバメが巣作りをやめてしまうのは好ましくない条件があったからで、縁起が悪いわけではありません。
もしツバメに来てほしい時は、ツバメにとって快適な環境を整えてあげることが大切です。
せっかく訪れてくれたツバメには、巣立ちまで快適に過ごしてほしいですね。