通常トマトは、実をつける前に星の形に似た黄色の花を咲かせますが、適切に育てていない場合、いくら待っても花が咲かない場合があります。
本記事では、トマトの花が咲かない原因と、初心者でもできる対処法について紹介します。
トマトの花が咲かない原因と対処法①肥料をあげすぎている
トマトの花が咲かない原因として、一番多いのは肥料をあげすぎていることです。
特に、初めて植物を栽培される方などは、肥料をたくさん与えたほうが元気に育つと考えがちではないでしょうか。
しかしトマトは、植え始めてから初期の段階に肥料を多く与えすぎてしまうと、肥料が利きすぎて茎や葉ばかりが成長してしまい、花が咲かなくなってしまいます。
このような茎や葉ばかりが成長し、花や実がつかなくなることを、「樹ボケ」と呼んでいます。
一度「樹ボケ」を起こしてしまうと、その後花が咲くことや実がつくことは難しいため、注意を払う必要があります。
また、肥料は量だけでなく、「成分」にも注意が必要です。
なぜなら、肥料にはチッ素やリン酸・カリが大量に含まれており、なかでもチッ素が多い肥料は特に樹ボケを起こしやすいとされているからです。
トマトは肥料を与えなくても育ちやすいため、肥料を与えたい場合は、量を控えたり、実がついてから与えたりするなど、気を配る必要があります。
トマトの花が咲かない原因と対処法②日当たりが悪い
トマトは、日照を好み、日照量の少ない日陰地では育ちにくい「陽性植物」であるため、日当たりが悪いと花が咲かないことがあります。
これはトマトだけでなく、キュウリやナス、オクラやピーマンといった野菜にも当てはまります。
日当たりの悪い場所で育てていると、作物や樹木の茎・枝などが無駄に伸びた(徒長)状態になってしまう可能性があるため、トマトを育てるときは、日当たりの良い場所に植え付けるのがおすすめです。
トマトは地植えだけでなく、プランターでの育成も可能なので、プランターであれば、日当たりの良い場所に移動させるなどして、対処することがよいでしょう。
トマトの花が咲かない原因と対処法③植え付け時期がずれている
トマトの植え付けは4~5月中旬頃が目安とされています。
店頭にトマトの苗が並び始めるのも、大体4月頃であることが多いので、購入したタイミングで植え付けの日を検討し始めてもよいかもしれません。
ただし、トマトは寒さに弱いため、適切な時期であっても最低気温が10度以下になる日が続くようであれば、少し時期をずらしたり、穴を開けたビニール袋をかぶせて保温したりすることがおすすめです。
また、寒さに弱いのであればもっと遅くに植え付ければよいのではないかとお考えになる方がいらっしゃるかもしれませんが、トマトは植え付けの時期が遅すぎても花が咲かない場合があります。
なぜなら、30度を超えるような暑さには弱いからです。
トマトは夏野菜なので暑さに強いイメージがありますが、それは夏までの間に土の中にしっかりと根を張り巡らせ、夏の暑さに耐える準備をしているから。
植え付けの時期が遅くなると、その分夏を迎える準備ができなくなってしまうため、おすすめできません。
遅くとも、7月初旬頃までには終わらせておくことがよいでしょう。
トマトの花が咲かない原因と対処④植える間隔が狭すぎる
意外と盲点になりがちなのが植える間隔が狭すぎることです。
多く植えれば植えるほど、実がたくさん収穫できるのではないかと考えてしまいますが、スペースは限られているため、苗を多く植えるためには間隔を狭めて密植させることになります。
しかし、密植させてしまうと、すべての苗にバランスよく日光が当たらなくなったり、栄養が行き渡らなくなったりしてしまうため、花が咲かなくなる可能性があります。
そのため、ある程度の間隔を保ち、植えるのがよいとされています。
地植えの場合、株間(隣の株との距離)は40cm以上離すのが理想的です。
プランターなどで育てる場合は、プランターの大きさによっても異なりますが、標準プランター60型(幅60~65cm)のものであれば、1~2株程度が目安とされています。
まとめ:トマトの花が咲かない原因と対処法
本記事では、トマトの花が咲かない原因について紹介しました。
初心者の方でも比較的対処しやすい方法も紹介しましたので、ぜひ参考にしてくださいね♪
トマトの花が咲かない原因
- 肥料をあげ過ぎている
- 日当たりが悪い
- 植え付け時期がずれている
- 植える間隔が狭すぎる